
K-POPは世界的な主流文化として定着した一方で、その競争環境は「針の穴を通るような」厳しさであることが実証研究で明らかになった。デビューしたアイドルグループの約半数は3年以内に姿を消し、いわゆる「ミリオンセラー」を達成したグループは全体のわずか1.6%にとどまった。
4日、文化産業界によると、誠信(ソンシン)女子大学文化産業芸術学科のキム・ジョンソプ教授は、韓国エンターテインメント産業学会誌に掲載した論文「K-POPアイドル音楽産業の生存とヒット構造―H.O.T.以降30年間(1996~2025年)にデビューした1,182組の全数調査」を通じて、このような結果を明らかにした。
今回の研究では、1996年のH.O.T.デビューをK-POPアイドル産業の出発点と位置づけ、2025年末までの30年間に韓国大衆音楽産業協会(KPIA)へ登録されたアイドルグループ1,182組(ガールズグループ588組、ボーイズグループ594組)すべてを対象に調査した。K-POP30年の歴史において、アイドルグループの生存構造とヒットのメカニズムを統計的・実証的に分析した初の研究とされる。
標準契約期間の7年を満了するグループは少数…デビュー後1~3年の成果が存続を左右
調査によると、この30年間でK-POP市場には年間平均39.4組がデビューした。しかし平均活動期間は4.12年にとどまり、公正取引委員会が定める標準専属契約期間7年の58.9%にすぎなかった。
特にデビュー3年後の生存率は55.03%だった。これは約45%のグループがデビューから3年以内に活動を終了するか、事実上解散していることを意味する。キム教授は「デビュー後1~3年間の実績が、所属事務所による4年目以降の追加投資の可否を左右するという、K-POP特有の産業構造が背景にある」と分析した。
この生存率は一般的な中小企業の創業3年後生存率(41.5%)を上回る一方で、政府支援を受けたスタートアップ企業(68.1%)は下回った。キム教授は「アイドル産業が本質的に高リスクであることは事実だが、従来の認識は過度に悲観的だった面もある。投資リスクを客観的に再評価する必要がある」と指摘した。
ボーイズグループとガールズグループで生存期間に明確な差…収益構造の違いが影響
グループの性別で比較すると、ボーイズグループの平均活動期間は5.11年だったのに対し、ガールズグループは3.13年で、ボーイズグループの方が平均1.98年長く活動していた。
キム教授は「ボーイズグループは女性ファンを中心とした忠誠度の高い消費構造(アルバム・コンサートなど)を確立しているのに対し、ガールズグループは一般層からの人気やイベント、音源収入への依存度が高いため、生存期間が短くなる傾向がある」と説明した。
また、K-POP市場では、ごく一部のスーパースターに成功が偏在する「勝者総取り」の構造が鮮明だった。
過去30年間にデビューしたグループのうち、損益分岐点を超える目安とされる「1作品で30万枚以上」を売り上げたグループは42組(3.55%)にとどまった。「ミリオンセラー(1作品で100万枚以上)」を達成したグループも19組(1.61%)のみだった。
さらに、累計アルバム販売1,000万枚を突破し、世界的なファンダムと強力なIPブランドを築いたグループは、BTS、SEVENTEEN、Stray Kids、EXO、TWICE、NCT、TOMORROW X TOGETHER、ENHYPENのわずか8組(0.68%)だった。キム教授はこれについて、「少数ではあるものの、BTSに続くグローバル人気グループが誕生し、『ポストBTS』の時代が形成されつつあることを示す指標だ」と分析した。
キム教授は「今こそK-POPの次の30年を準備すべき時期だ。BTSという単一の成功モデルを超え、世界の主流エンターテインメント産業としてさらに飛躍するため、持続可能な産業エコシステムの構築に力を注ぐ必要がある」と強調した。
