
韓国のテレビ局MBCのドラマ『21世紀の大君夫人』がハッピーエンドで幕を閉じたが、番組終盤に浮上した歴史歪曲をめぐる論争が浮上し、大きな波紋を呼んだ。制作スタッフは結局公式謝罪文を発表し、再放送とOTTサービスで問題のシーンを修正すると明らかにした。
今月16日に韓国でオンエアされた最終話では、立憲君主制を廃止したイアン大君(ピョン・ウソク)とソン・ヒジュ(IU)が平凡な夫婦として暮らす幸せな結末を描いた。しかし、ドラマの終了以上に注目を集めたのは歴史歪曲をめぐる論争だった。
論争の的となったのは、韓国で今月15日にオンエアされた第11話に描かれた即位式シーンだ。劇中でイアン大君が着用した「九旒冕冠」と呼ばれる王族用の冠と臣下たちが叫んだ「千歳」という表現が問題視された。一部の視聴者は、自主独立国の君主ではなく中国皇帝国下の諸侯国の礼法だとし、韓国の独立的な主権と地位を自らおとしめる設定だと批判した。
実際、大韓帝国は1897年に高宗が皇帝即位を宣言し、皇帝国体制を整えた。皇帝は「十二旒冕」をかぶり、「万歳」という呼称を使用するのが一般的だ。
論争が拡大すると、制作スタッフはこの日、公式サイトを通じて謝罪コメントを発表した。

制作スタッフは、「愛情を持ってドラマを見守ってくれた多くの方々に世界観設定と歴史的考証の問題で心配をかけたことを心から謝罪する」と述べた。
制作スタッフは、「王の即位式で王が『九旒冕冠』を着用し、臣下たちが『千歳』と叫ぶシーンが韓国の自主的地位を損なうという視聴者の指摘を重く受け止めている」と述べた。そして、「制作スタッフが朝鮮の礼法について歴史の中でどのように変化したかを細心に注意して見守れなかったために発生したことだ」と説明した。
そして、「『21世紀の大君夫人』はロマンス作品でありながら代替歴史ドラマとしての性格も持つ作品だ。架空の世界と現実の歴史的文脈が交差する部分について慎重で深い考慮が必要だったが、精緻に世界観を整え、より綿密に検討する努力が不足していた」と説明した。
さらに、「今後の再放送やVOD、OTTサービスで問題のシーンに流れる音声と字幕をできるだけ早く修正する」と述べ、「今後制作スタッフはより重い責任感を持って視聴者の信頼に応える作品を制作するために最善を尽くす」と付け加えた。
このドラマは、以前から考証が不足しているドラマだという指摘があった。朝鮮王室で王を産んだ大妃の位階は、大君よりも上であるにもかかわらず、このドラマでは大妃のユン・イラン(コン・スンヨン)がいるにもかかわらず、幼い王イ・ユン(キム・ウンホ)の摂政をイアン大君が務めている。
このほかにも、大妃が大君の前にひざまずくシーン、中国式の茶道礼法などについても問題点が指摘された。