
俳優ク・ギョファンが特別な存在感を放っている。
JTBCドラマ『誰だって無価値な自分と闘っている』でファン・ドンマン役を演じているク・ギョファンが、物語を密度濃く描き、共感を呼んでいる。
第5、6話では、自らを「無価値な人間」と規定していたドンマンが、ウナ(コ・ユンジョン)との関係の中で徐々に変化していく過程が描かれた。自分を相手によって変わるリトマス試験紙だと表現していたドンマンは、長年共にしてきた「8人会」からの脱退を宣言し、ウナのフィードバックを受けて「お天気をお作りします」の作業に拍車をかけ、以前とは明らかに異なる態度を見せた。一方で、ドンマンはウナの元彼であるジェヨン(キム・ジョンフン)の当選作を見て、「千の扉」、「感情の塊」などウナの表現をすぐに察知し、怒りを抑えきれず「お前は盗んではいけない人のものを盗んだ。天才のものを盗んだ。あまりにも宝石のようにキラキラ輝いていて、誰のものか分からないはずがない、宝石のような人間のものを盗んだんだ」と言い、ウナへの深い尊敬と信頼を示した。
しかし、平穏な時間が続くと思われたドンマンの日常は、兄のジンマン(パク・ヘジュン)の自殺未遂に再び直面し、また崩れ去った。兄を救うための切実な身振りと眼差しは、単なる悲しみを超えた「説明できない感情」を生々しく伝え、見る者の胸を痛めた。また、兄が自殺を試みるたびに自分の「感情ウォッチ」に「不明」という感情が浮かんだという事実と、ウナもこの感情を感じていたことを聞いたドンマンは、「普通の怒り、挫折とは少し違う、何か切実さが7%ほど混ざっている」という説明を聞いて、自分が感じていた感情が生まれて一度も口に出せなかった「助けて」という叫びだったことに初めて気づいた。その後、言わなくてもお互いだけが理解できる感情の交流を認識した二人が、互いの傷を抱きしめる姿は、胸を打った。
このようにク・ギョファンは、ファン・ドンマンというキャラクターを通じて無価値さと不安、そして最終的に芽生える希望までをありのままに描き出し、自らの価値を証明するために奮闘するすべての人々の感情に深く触れた。特に「成功は望んでいない。ただ(ドラマ)一本だけやりたい。それで無価値さを少しは克服できるように」という彼のセリフは、現実と夢の間で揺れる人々に深い余韻を残した。
それだけでなく、セリフに繊細なリズムと温度を与えたク・ギョファンは、キャラクターをより立体的に拡張させている。何より彼は、キャラクターに対する説明よりも、瞬間を逃さない柔軟な表情と身振りを有機的に結びつけ、途切れのない感情の流れを作り上げ、キャラクターの感情線を重ねている。このような繊細なク・ギョファンの演技は、ドンマンが安らぎを見出す過程をより説得力を持って描き出し、視聴者を自然に彼の内面へと引き込んでいる。これにより、回を重ねるごとにファン・ドンマンそのものとなった熱演で没入感を高めているク・ギョファンが、どのような感情の瞬間を加えながらキャラクターの物語を完成させていくのか期待が集まる。
ク・ギョファンが主演を務めるJTBC『誰だって無価値な自分と闘っている』は、毎週土曜日夜10時40分、日曜日夜10時30分に放送される。