
イ・チャンドン監督の弟であるパインハウスフィルムのイ・ジュンドン代表が引退した俳優チョ・ジヌンを擁護した。
イ代表は今月7日、自身のSNSアカウントを通じて自身が制作しチョ・ジヌンが主演を務めた映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』のスチルカットを投稿し、「一度の烙印は永遠の烙印なのか」と記した。
昨夜の夢にチョ・ジヌンが出てきたと語った彼は「顔が真っ赤で疲れがたまっていた。誰かに殴られたのか、それともケンカしたのか顔には血、そして傷も2〜3箇所見えた。夢の中でも最近の論争で心配だったので『一晩中、お酒を飲んでいたのか』と慎重に尋ねると、黙ってタバコだけを吸っていた」と明かした。
続けて「我が社会が人を強制的に閉じ込めるシステムを通じて到達できる最大値は、当事者のためでも共同体のためでも、この人たちが社会に出て二度と罪を犯さず陽のあたるところで一生懸命に生きていくことだ」とし、「今この瞬間にも少年院でも刑務所でも数多くの受刑者が罪を償っている。『ここから出たら過去の過ちを人生の境界にして着実に一日一日を生きる』という決意を何度もしているが、今回の事態を見てどんな考えをするのか胸が苦しい」と付け加えた。
イ代表は「我が社会はあまりにも頻繁に犠牲祭を行う。イ・ソンギュンを殺し、ソルリを殺し、マ・グァンスを殺し、左翼を殺す。こうしたことで我が社会はどれだけ健康で健全になったんだろう」と反問した。
そして「忘れた頃に再び生け贄を捧げて狂気を煽るこの儀式がうんざりだ。チョ・ジヌンが受けた罪の代償以外に他にも過ちがあったかもしれない。だからまだその傷から抜け出せない被害者がいるかもしれない。万が一でもそんなことがあれば、彼が当事者に心から謝罪したことを願うし、できなかったならそうしてほしい。僕が知る限り、十分にそういう行動ができる人物だ」と強調した。
イ代表は映画『初恋のアルバム ~人魚姫のいた島~』、『Never Forever』、『春の夢』、『ファイ 悪魔に育てられた少年』などを制作した。チョ・ジヌンとは2012年に公開された『ファイ 悪魔に育てられた少年』を通じて親交を深めた。
チョ・ジヌンは今月6日、学生時代に暴行、強盗などの重犯罪を犯し保護処分を受けた事実が明らかになり、引退を宣言した。所属事務所側は「本人に確認した結果、未成年時代に間違った行動があった」とし疑惑を認めたが、強姦関連の行為は事実ではないと説明した。
世論が悪化する中、チョ・ジヌンは「過去の不名誉なことで僕のことを信じ応援してくださったすべての方々に失望を与えたことを頭を下げてお詫び申し上げる。これが僕の過去の過ちに対して自分が負うべき当然の責任であり義務だと思う」とし引退を表明した。