韓国の資本市場を盛り上げている「株式の空売り再開」および「金融投資所得税」の導入について、経済専門家たちの懸念が広がっているということが調査で明らかになった。
創刊24周年を迎えたファイナンシャルニュースが、大韓商工会議所と共に各界のチームリーダーや経営者などの経済専門家147名を対象に行なった調査の結果は下記の通りだ。
19日、調査報告書によると、空売りが再開したとしても株式市場の活性化に「寄与しないだろう(60.6%)」との回答が多かったという。一方で「ある程度寄与するだろう」は33.3%で、半分程度であった。「大いに寄与するだろう」という期待の声は、6.1%に過ぎなかった。金融投資所得税の導入に賛成する意見も13.0%と、低いことが分かった。一方で、株式市場の活性化のために「金融投資所得税の廃止が必要(39.7%)」と答えた人は3倍近く多かったという。
また、金融投資所得税の導入における適用基準については「金融所得1億~2億に引き上げ(28.1%)」と「導入を2027年以降に再延期(19.2%)」が必要だという回答も多かった。
最近、取り上げられている不動産プロジェクトファイナンシング(PF)による不動産危機の可能性については意見が分かれた。不動産危機の到来時期については、今年の第4四半期(10~12月、日本では第3四半期)が33.8%と最も多い割合であった。
来年下半期に危機到来と予想した人は20.0%、今年の第3四半期(7~9月、日本では第2四半期)に危機が到来するだろうと回答した人は15.9%であることが分かった。しかし、危機が来ないだろうという意見も30.3%を占めたという。
不動産危機到来説に関する主な原因としては「高金利(44.2%)」が挙げられ、次に「景気後退(22.4%)」、「建設費及び人件費上昇(19%)」「不動産価格上昇への期待感下落(8.2%)」という順で続いた。
今後5年間の不動産価格の見通しについては、回答者の半数が現在よりは上昇すると回答したという。ただし、上昇幅は大きくないと見られており、現在より少し上昇するとの意見が46.9%と、圧倒的に多いことが明らかになった。