ニューヨーク株式市場のスタンダード&プアーズ(S&P)500とナスダック指数は、現地時間の12日、3日連続で史上最高値を更新した。
特にS&P500は初めて5400ラインを突破した。
一方、ダウ・ジョーンズ工業平均は、連邦公開市場委員会(FOMC)の後、持ち直す様子が見えたが、最終的には日中高値からは下げて取引を終えた。
なお、この日アップル(Apple)は、一時的に時価総額1位の座を取り戻したが、後半になると一部の上昇幅を譲り、再び2位に下がった。
3日連続で史上最高値を更新
S&P500とナスダックは3日連続で史上最高値を更新した。
S&P500は前日より45.71p(0.85%)上昇した5421.03、ナスダックは264.89p(1.53%)急騰した1万7608.44を記録した。
一方、ダウは35.21p(0.09%)下落し、3万8712.21でほぼ横ばいで取引を終えた。
「ウォール街の恐怖指数」と呼ばれるシカゴオプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は、この日、大幅に下落し、0.81p(6.30%)急落の12.04にまで下がった。
CPI·FOMC
取引開始前に発表された、5月の消費者物価指数(CPI)が、市場予想をそれぞれ0.1%p下回る上昇率を示し、インフレ(物価上昇)が鎮静化していることが確認されたため、S&P500とナスダックは上昇でスタートした。
米東部時間午後2時のFOMC声明で今年中、一回金利引き下げが行われることが予告された後、市場は一時的に躊躇する様子を見せたが、その後これを肯定的に評価した。S&P500とナスダックは上昇幅が拡大し、ナスダックは約2%急騰した。ダウも上昇の流れに加わった。
しかし、取引の後半になると、投資家たちは再び少し萎縮した。
ダウは下落に転じ、S&P500とナスダックは上昇幅が縮小した。
アップル、1位奪還が遅れる
アップルは、時価総額1位を記録した。
午後の初めまでは、約5%の上昇率を記録し、時価総額が3.3兆ドル(約519兆円)に達した。
しかし、後半には一部の上昇幅をとられ、再び2位に落ちた。
アップルは5.92ドル(2.86%)急騰し、213.07ドル(約23,500円)で取引を終えた。終値ベースの時価総額は3.267兆ドル(約513兆円)で、マイクロソフト(MS)の3.278兆ドル(約515兆円)にわずかに及ばなかった。
MSは8.38ドル(1.94%)上昇し、441.06ドル(約69,329円)で取引を終えた。
時価総額3兆ドルクラブのメンバーであるエヌビディアは、この日最大の上昇率を記録した。4.29ドル(3.55%)急騰し、125.20ドル(約19,680円)に上昇した。
終値ベースの時価総額は3.85兆ドル(約605兆円)で、1位と2位との差は約2000億ドル(約31兆円)だった。
国際石油価格、3日連続で上昇
国際石油価格は、この日も上昇した。
国際エネルギー機関(IEA)が2030年には、1日あたり800万バレル以上の余剰石油供給能力を持つことになると警告し、市場には石油があふれる可能性を示唆したが、イスラエルとハマスの休戦が遅れる可能性が石油価格を押し上げた。
国際石油価格の基準であるブレント原油は、前日比でバレルあたり0.68ドル(0.83%)上昇し、82.60ドル(約12,983円)を記録した。
アメリカの石油価格の基準であるウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油も、バレルあたり0.60ドル(0.77%)上昇し、78.50ドル(約12,339円)で終了した。