
映画『ア・フュー・グッドメン』、『恋人たちの予感』、『ミザリー』などで知られるアメリカの映画監督ロブ・ライナーの息子ニック・ライナー(32歳)が今月15日(現地時間)逮捕された。
両親であるライナー監督夫妻を殺害した容疑だ。
海外メディア「AP通信」などの報道によると、ライナー監督の次男ニックは同日の午前、カリフォルニア州・ロサンゼルスの自宅で、父親であるライナー監督と母親をナイフで刺して死亡させた容疑で逮捕された。
ロサンゼルス市警察は、ニックが両親殺害の容疑で起訴され、保釈金は400万ドル(約6億1,901万7,632円)に設定されたと発表した。
ロサンゼルス市警察は現在、強盗・強力犯罪部が事件を捜査していると付け加えた。
ニックはこれまで薬物依存やホームレス問題を抱えていた。2016年に彼が父親と共に撮影した半自伝的映画『ビーイング・チャーリー』では、父子の関係や経験についての話も描かれていたとAP通信は伝えた。
息子の刃に命を奪われたライナー監督は伝説的なコメディアンのカール・ライナーの息子で、ハリウッドを代表する映画監督の一人だった。
俳優トム・クルーズとジャック・ニコルソンが演技対決を繰り広げた『ア・フュー・グッドメン』、『恋人たちの予感』、『ミザリー』などがライナー監督の代表作だ。
映画界はもちろん、アメリカのバラク・オバマ元大統領なども彼の死を悼んだが、ドナルド・トランプ大統領は彼を強く批判した。
トランプ大統領は何の証拠もなく、ライナー監督の死が自身と自身の政策に対する反対から生じたと主張した。
彼は自身のSNSメディアである「Truth Social」に投稿したコメントで、「彼の大きくて、屈しない、治療不可能な病が引き起こした怒り」がその原因だと主張した。トランプ大統領は殺害されたライナー監督の病は「心が歪んでいることから来る病だ」とし、「これは『トランプ錯乱症候群』と呼ぶ」と述べた。
トランプ錯乱症候群はトランプ大統領の支持者や保守陣営で使われる言葉で、トランプ大統領に対するすべての批判を無効化したり、侮辱する手段として活用されている。
トランプ大統領の反対者が彼に対して非合理的で非理性的な怒り、憎しみや執着を示すことにより客観的な判断能力を失ったという主張だ。