昨年、中国のスマートフォン市場でAppleのiPhone出荷台数が中国メーカーに大きく後れを取り、3位に転落したことが判明した。これは、Appleのスマートフォンの中国市場での出荷台数が1年で約20%急減したためだ。21日に米カリフォルニア州サンノゼでフラッグシップスマートフォン「Galaxy S25」シリーズの発表会を開催するサムスン電子が、Appleの不振を好機と捉え世界市場で躍進できるかが注目される。
現地時間16日、市場調査会社Canalys(カナリス)によると、昨年Appleの中国市場での出荷台数は中国のスマートフォンメーカーであるvivoとHUAWEIに次いで3位に後退した。
Appleは昨年、中国全体で販売された計2億8,400万台のスマートフォンのうち出荷したのは15%にとどまった。これは前年同期比17%減少した数字だ。一方、中国企業のvivoとHUAWEIは強力な成長を記録した。
Apple専門アナリストの台湾TFインターナショナル証券の郭明錤氏は「今年上半期のiPhoneの出荷台数は年間6%減少するだろう」と予測した。郭氏は「iPhoneの出荷台数の大半は今後の第2・第4四半期に減少する見込みだ」と述べた。郭氏は、中国で使用できないAppleの人工知能(AI)システム「Apple Intelligence」が、中国でのiPhone 16シリーズの需要を増やせていないと主張している。郭氏は「Apple Intelligenceが中国市場でiPhoneの買い替えサイクルやサービス事業に寄与するという証拠はない」と指摘した。
中国市場でAppleが苦戦しているとの報道を受け、Appleの株価はこの日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で前日より4.04%下落し、228.26ドル(約35,673円)で取引を終えた。Appleのこうした株価下落は昨年8月5日以来、最も急激な動きとなった。
Appleの株価は昨年12月の最高値からほぼ12%下落した状態だ。Apple株は今年に入り、いわゆる「マグニフィセント7」銘柄の中で最も上昇幅が小さい。
なお、Appleは今月30日に昨年10月〜12月期の決算を発表する予定だ。