アメリカの主要な大手銀行の財務健全性が、グローバルな景気低迷に耐えうるほど強固であることが調査で明らかになった。
現地時間の26日、Yahoo!ファイナンスは、アメリカの中央銀行である連邦準備制度(連銀)が公開した財務健全性評価(ストレステスト)で、対象となった31社のアメリカの大手銀行は最低資本要件の緩和にも関わらず、財務が健全であると確認されたと報じた。
この評価では、2年以内にアメリカの失業率が10%を超え、商業用不動産価格が40%急落、株式市場が55%暴落するという想定で、総損失規模が6850億ドル(約110兆円)に達すると予想された。
しかし、このような状況でも銀行が衝撃を吸収し、融資を行うほどの資本を保有していることが明らかになった。特に、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、シティグループ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーは、普通株式資本比率(CET1)の最低基準値である4.5%の2倍以上の資本を保有していることが明らかになった。
また、アメリカの地方銀行であるPNC、トゥルイスト、リージョンズ、シチズンズ、M&Tも、資本比率が十分であることが調査でわかった。
連銀の金融監督担当副議長のマイケル・バー氏は、このストレステストにより、アメリカの銀行が非常に大きい衝撃にも十分耐えられる資本を確保していることを確認できたと述べた。