ミン・ヒジン ADORの代表が親会社HYBEに対し提出した議決権行使禁止の仮処分申請が裁判所に受け入れられ、HYBEが刑事だけでなく民事でもミン代表を圧迫するのは困難だという観測とともに、疑惑を提起した部分について「虚偽告訴罪を避けるための法律的な助言を受けていただろう」という解釈が出てきた。
韓国のイ・ヒョンゴン弁護士は2日、自身のSNSに「ミン・ヒジン 仮処分判決分析」という記事を掲載し、「キム&チャン(法律事務所)で証拠もなく押し付けたのかと言っているが、これはHYBEの虚偽告訴の疑いが認められないよう法的に十分な検討を行った上でして告訴したのだと見ていい」とし、「当然、高度な助言が必要だ」と解釈した。
同弁護士は裁判官出身の弁護士で、これまでHYBE側がミン代表に対する解任しようとする動きに批判的な態度を示してきた。NewJeansのファンダムBunnies(バニーズ)1万人の嘆願書を代理提出したこともあった。
ミン代表は、親会社HYBEが自らを背任の疑いで告発し、それを口実に代表職から解任させようとするHYBEに対し議決権行使禁止の仮処分申請を裁判所に提出した。裁判所はミン代表側の仮処分申請を引用する決定を下した。その後、ミン代表側は記者会見で「HYBE側の立場は一切受け入れられなかった」と明らかにした。
裁判所は、判決文で「ミン・ヒジン代表が是正を要求したHYBEのNewJeansに対する差別待遇問題、HYBE所属歌手のアルバム押し付け問題等が全く根拠がないと断定するのは難しい点等を加えて、ミン・ヒジン代表が故意または重過失でADORまたはHYBEその系列会社に損害が発生する可能性のある行為をした、またはそのような行為をしない義務を重大に違反したと断定するのは難しい」と明らかにした。
むしろ、ミン代表が提起した同じHYBEでデビューしたガールズグループILLIT(アイレット)のNewJeansの盗用指摘、NewJeansの差別、アルバム押し付け勧誘に対する反発などが正当な問題提起であると見なされた。
同弁護士は、このような仮処分結果について「HYBEから刑事はもちろん、民事で告訴できそうな内容もない。契約違反も認められず、違法行為もない」とし、「HYBEから民事訴訟を提起することもないだろうし、したとしても長引くだろうし、告発事件も結局は終わるだろう」と予測した。
そして、「HYBEができる唯一の方法は、取締役会決議で代表取締役を変えることだが、名分もないし、株主間契約と仮処分決定の趣旨に反する内容なので、後に逆に攻撃される可能性が大きい」と伝えた。
「HYBEに対する裏切り行為になり得る」と判決文で示された部分については、「裏切りという言葉にこだわる人が多いが、それは法的な用語ではない」とし、「背任に該当しないことを説明するために使われた言葉に過ぎない」と説明した。
そして、「これからもHYBEは今回のように『声は大きく、行動は控えめにする』可能性が高い」と付け加えた。
一方、HYBEが仮処分決定に反し議決権を行使する場合、200億ウォン(約22億円)の間接強制金をミン代表に賠償しなければならない。ただし、仮処分申請が受け入れられた直後に行われた臨時株主総会で、HYBE側がミン代表を除く自社側の人事3名をADORの新任社内取締役に任命する行動を見せたように、取締役会を動かしてミン代表を解任する方法は依然として可能な状況だ。