石破茂内閣は27日、衆議院選挙後に外交・経済政策を本格的に推進する意向を示した。石破首相は南米訪問を機に、直接アメリカを訪れ、大統領当選者と早期に会談し、日米同盟の強固さを再確認する考えだ。また、アジア版NATOの構想や日米地位協定の改定といった自身の主張も公式な政策として取り組むとされている。経済政策においては、選挙時には触れなかった金利引き上げについても具体的な方向性を示すと予測されている。
27日、日本のメディアによると、来月5日にアメリカ大統領選挙が行われる中、石破首相は同月中旬頃に米国を訪問し、当選者の就任前に祝意を表する案を検討中だ。
石破首相は11月15~16日にペルーで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に加え、18~19日にブラジルで開催されるG20サミットにも出席する。
来月中旬の訪米が困難な場合、年末年始の国会閉会中にアメリカを訪問し、新大統領の就任前に会談するプランも検討されている。バイデン大統領の任期は来年1月25日までだ。
石破首相が次期アメリカ大統領と早期に会談し、両国の協力方針について認識を共有することを目指している。また、日米同盟を軸に友好国との協力を強化する外交・安全保障方針を確認する予定だ。特にアジア版NATO創設や在日米軍の法的地位を定める日米地位協定の改定、核共有といった石破首相の主張に対し、アメリカ側の理解を初期段階で得ることができれば、内閣にとって大きな前進となる。さらに、来年の日韓国交正常化60周年を控え、岸田前政権が復活させた日韓間のシャトル外交も継続される見込みだ。
経済政策では、これまで慎重だった金利引き上げが加速するとみられている。市場関係者からは、石破内閣が岸田政権の路線を継承しつつも、より引き締めに転じる可能性があると評価されてきた。しかし、石破首相が就任直後に「今は金利を上げる状況ではない」と発言したことが為替市場に衝撃を与えた。140円台で安定していた1ドル当たりの円相場は一時的に152円台まで急上昇する事態となった。
この発言は総選挙に向けた石破首相の政治的戦略であるとの見方もあるが、証券業界では日本銀行が年末に予定している金融政策決定会合での追加利上げが実施されるとの見方が出ている。
さらに、全国平均最低賃金を2030年までに1500円に引き上げる方針や、法人税・金融所得税の増税、地方経済振興策など、いわゆる「石破ノミクス」の具体策も今後さらに明らかにされる見通しだ。