プラスチック汚染対策の国際条約策定を目指す第5回政府間交渉委員会(INC-5)が、1週間にわたる協議の末、合意に至らないまま2日に閉幕した。当初、会議は1日に終了予定だったが、最後まで激しい交渉が続き、期限を超えて2日午前3時に終了した。
今回の政府間交渉委員会には、世界178カ国の国連加盟国政府代表団と31の国際機関、産業界・市民団体・学界などの関係者、釜山(プサン)市当局者など、計3,000人以上が参加した。韓国からは、チョ・テヨル外交部長官とキム・ワンソプ環境部長官がそれぞれ首席代表及び交替首席代表を務め、外交部、環境部、産業通商資源部、海洋水産部の関係者で構成される政府代表団が出席した。
今回の交渉会議では、議長団及び分科会の共同議長を中心に、主要な交渉課題に関する各国間の意見の相違を調整する努力が重ねられたが、条約の策定には至らなかった。
特に、プラスチック生産規制の必要性、製品および有害化学物質の規制方法、資金調達の手段などについて、各国の立場が鋭く対立し、交渉は難航した。
一方で、プラスチック製品の設計や廃棄物管理、条約の実施および効果向上策については、一定の合意を得られた。議長は、釜山での交渉結果を基に第5回調停案を提案し、加盟国はこれを基に2025年に追加交渉会議(INC-5.2)を開催し、交渉を継続することで合意した。
チョ・テヨル外交部長官は閉会式で「この1週間、活発な議論と生産的な討論を通じて、70ページを超える条約案を20ページ程度まで絞り込むという実質的な進展があった」と述べ、「これまでの交渉結果を踏まえ、未来世代のために各国が協力と妥協の精神を発揮し、速やかに条約を策定するべきだ」と呼びかけた。