
歩く大企業そのものであるロサンゼルス・ドジャースのスーパースターである大谷だが、世界中の注目を一身に浴びているのは、彼の妻である田中真美子が手に提げているバッグである。彼女が手にしていたバッグには、一般的なブランドロゴが一つも付いていなかった。スーパースターの妻は必ず華やかであるという偏見を見事に打ち破った田中の「コスパファッション」がメジャーリーグの場外を熱く盛り上げている。
最近、国内とアメリカの現地メディアの注目を集めたのは、田中が日常で持っていた白いトートバッグだった。

荷物をたっぷり入れられる実用的なデザインのこのバッグは、「サマンサタバサ」の製品だ。価格表を見ると、目を疑うことに約3万円だ。
広告収入などを合わせて年間200億円以上を稼ぎ出す夫の圧倒的な財力に全く頼らない姿勢だ。ただ自分のライフスタイルに合わせて荷物がたくさん入る実用的なバッグを選んだのだ。
田中の徹底した「実用主義」は一朝一夕のことではない。韓国野球ファンの間では2024年3月、あの衝撃がいまも鮮明に記憶されている。

「MLBソウルシリーズ2024」に出場するため、大谷と共に仁川国際空港(インチョン国際空港)の入国審査場に初めて姿を現した時、彼女の肩にかかっていた小さな黒いショルダーバッグは、「ZARA」の約5,000円の商品だった。
同じ年の冬、バスケットボールコートでも彼女の質素さが際立った。夫と共にNBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦しに行った際に着ていた黒いセーターも約7,000円台のZARA製であることが明らかになり、ファンたちの感嘆を呼んだ。
圧巻は、世界中の野球ファンの注目が集まった昨年11月のロサンゼルス・ドジャースのワールドシリーズ2連覇記念パレードの現場だった。
数十万人の人々が集まった華やかな祭りの真っ只中で、田中が夫の栄光の瞬間を収めるためにポケットから取り出したスマートフォンは、最新型のハイエンドモデルではなかった。2021年に発売され、すでに型落ちとなっている「iPhone 13 mini」と推定されるデバイスだった。

天文学的な金額が行き交うプロスポーツの世界で、スターの家族が全身を高価なブランドで包み、富を誇示するのは一般的なことだ。しかし田中は流行や他人の視線よりも「自分に必要か」という実用性に徹底して焦点を当てている。
野球という本質にのみ夢中になっている大谷と、虚勢など1グラムも見当たらない合理的な妻である田中の姿は、多くのファンの注目を集めている。メジャーリーグ史上最も非現実的な成績を残す選手が見せるあまりにも現実的で質素な夫婦の姿勢に、世界中のファンが拍手を送るのは当然の結果だ。