
俳優チョ・ビョンギュが、学校内暴力の加害疑惑を提起したA氏に対する訴訟で敗訴した。
3日、法曹界によると、ソウル中央地裁民事合議37部(イ・サンウォン部長判事)は、チョ・ビョンギュと前所属事務所HBエンターテインメントがA氏に対して提起した損害賠償請求訴訟で、原告敗訴の判決を下した。
裁判所は、チョ・ビョンギュ側が提出した証拠だけでは、A氏の投稿内容が虚偽であると断定することはできないと判断した。また、訴訟費用はチョ・ビョンギュ側が負担するよう命じた。
さらに、A氏が投稿を削除したことについてチョ・ビョンギュ側は「虚偽を認めた証拠だ」と主張したが、裁判所は「刑事告訴や巨額の損害賠償請求を恐れて削除したものとみられる」と指摘した。
加えて、チョ・ビョンギュの知人とA氏が6か月間交わしたメッセージの中にも、虚偽を認める内容はなかったと付け加えた。
チョ・ビョンギュは2021年2月にドラマ『悪霊狩猟団・カウンターズ』の放送終了後に「学生時代に暴力を振るった加害者だった」との疑惑が浮上した。自身がチョ・ビョンギュと同級生だったと主張するA氏の暴露投稿が広がった。これに対し、チョ・ビョンギュは「事実無根」と否定し、A氏を刑事告訴したが、A氏はニュージーランド在住のため取り調べに協力せず、捜査は進展しなかった。
その後、チョ・ビョンギュは「事実ではないことをどう証明すればいいのか。10年間積み上げてきたキャリアが崩れ、出演予定だったすべての作品が中断された」と無念の思いを語った。復帰作となった『悪霊狩猟団:カウンターズ』シーズン2の制作発表会では「相手が海外にいるため明確な結論が出ないまま放送されることになり、大きな責任を感じている」と言及していた。
チョ・ビョンギュ側は「A氏が虚偽の投稿によって名誉を毀損し、広告・ドラマ・映画・バラエティ出演の取り消しなどで約40億ウォン(約4億3,207万7,100円)の損害を被った。加えて慰謝料2億ウォン(約2億1,603万8,550円)を含む損害賠償を求める」と主張していた。
チョ・ビョンギュ側は今回の一審判決を不服として控訴したことが伝えられている。