トランプ氏が第2期政権で国家安全保障担当補佐官に指名したマイク・ウォルツ下院議員(共和党・フロリダ州)が、ジョー・バイデン政権によるウクライナ支援の拡大を批判した。ウォルツ議員は戦争の拡大可能性に言及した上で、責任を持って戦争を終結させる必要性を強調した。
ウォルツ議員は24日(現地時間)、アメリカのFOXニュースのインタビューに応じ、最近のウクライナ情勢についてトランプ次期大統領の立場を問われた。トランプ氏は12日にウォルツ議員を次期ホワイトハウス国家安全保障担当補佐官に指名している。
ウォルツ議員は「次期大統領は戦争の拡大とその行方に非常に懸念を抱いている」と述べた。バイデン大統領は任期が残り2カ月となる中、北朝鮮がロシアを支援するため派兵したとの情報を受け、今月ウクライナによるロシアへの長距離ミサイル攻撃を許可した。さらにアメリカのメディアによれば、バイデン政権は19日、ウクライナへの対人地雷供給を承認したとされる。これまでバイデン政権は、ロシアが広範に地雷を設置していることを理由に、将来的な処理の問題を懸念し供給を控えていた。
ウォルツ議員は対人地雷について「その使用は前線で人間を完全に破壊するものであり、まるで第一次世界大戦の塹壕戦のようだ」と批判した。また、バイデン氏が長距離攻撃を許可した結果、ロシアは新型弾道ミサイルの発射で応じるなど、戦争は拡大傾向にあると指摘。「我々は責任を持ってこの戦争を終結させる必要がある。抑止力と平和を取り戻し、戦争の拡大に対応するのではなく、先手を打つべきだ」と述べた。
さらにウォルツ議員は、「トランプ氏はこの戦争を終わらせるべきだという姿勢を明確にしている」と語り、「議論すべきは、和解であれ休戦であれ、誰を交渉の場に呼び、どのようにテーブルにつかせるか、どのような枠組みで合意を目指すかが議論の焦点になる」と強調した。
ウォルツ議員はまた、ウクライナ戦争の終結に向けて北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長と会談したことを明かし、「欧州諸国は明らかに重要な役割を果たすことになる。我々のすべての同盟国とパートナーが、この負担を共に担うべきだ」と訴えた。