米カリフォルニア州に位置する現代自動車とKIAのモハビ走行試験場のオフロード区間でSUV車両が走行している。
現代自動車とKIAが昨年、米国市場で初めて170万台の販売を突破し、合算ベースで2年連続で過去最高の実績を更新した。特に現代自動車とKIAの両社が新記録を樹立した。米国のドナルド・トランプ前大統領が再選した場合、輸入品への一般関税賦課やインフレ削減法(IRA)の廃止などを検討しており、不確実性が一段と高まっているが、現代自動車とKIAは現地工場の生産量を大幅に増やし、今年も過去最高の実績を継続する方針だ。
■年間米国販売で初の170万台突破
現代自動車グループによると5日、昨年の現代自動車とKIAの米国市場での販売台数は170万8,293台に達したという。これは前年比3.4%増で、現代自動車とKIAが米国市場に進出して以来、最多の販売台数だ。従来の最多販売は2023年の165万2,821台だった。全体のグローバル販売723万1,248台のうち、米国市場が占める割合は23.6%に上った。
注目すべきは、現代自動車(ジェネシスを含む)とKIAの両ブランドが共に過去最高の実績を記録したことだ。ジェネシスもブランド発足以来、再び新記録を達成した。まだ全ての自動車メーカーの販売実績が公表されているわけではないが、現代自動車グループはゼネラルモーターズ(268万9,346台)、トヨタ(233万2,623台)、フォード(206万5,161台)に次ぎ、2年連続で米国現地販売4位が有力視されている。
詳細を見ると、現代自動車(ジェネシスを含む)の昨年の米国販売台数は91万1,805台を記録した。現代自動車の年間米国販売が90万台を超えたのは今回が初めてだ。前年比では4.8%増加した。現代自動車の実績に含まれるジェネシスの現地販売は7万5,003台で、前年比8.4%成長した。同期間、KIAの米国市場での販売も79万6,488台を記録し、1.8%増加した。現代自動車と同様、KIAも過去最高の実績を更新した。
■SUVおよびエコカーが「新記録ラッシュ」
スポーツユーティリティビークル(SUV)を含むレジャー用車(RV)とエコカーの販売好調が新記録を牽引したと分析される。現代自動車のパリセイドは昨年米国市場で11万55台が販売され、前年比23%急増した。KIAのスポーティジは16万1,917台で前年比15%増、KIAのK3・K4は13万9,778台が販売され13%増、テルライドは11万5,504台で4%増加した。KIAのカーニバルも前年比14%増の4万9,726台が販売された。これらの車種は年間ベースで過去最多の販売台数を記録した。
ハイブリッド車と電気自動車などのエコカー販売も好調を維持した。現代自動車のツーソンとサンタフェは過去最高の販売実績を上げ、アイオニック5も昨年だけで4万4,400台の販売を記録し、31%増加して新記録を達成した。KIAのEV9も昨年2万2,017台が販売され、好調な実績を維持した。
現代自動車とKIAは、最大の販売地域である北米市場でのシェア拡大に全力を注ぐ構えだ。米国現地生産を大幅に拡大する方向でグローバル戦略を策定している。電気自動車の現地生産を本格化させ、IRA補助金基準を満たすとともに、最近需要が増加しているハイブリッド車の生産も大幅に増やす方針だ。