テスラ最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏が「トランプへの全賭け」の成功を祝し、X(旧ツイッター)にミーム画像を公開した。
トランプ前大統領を公然と支持してきたマスク氏は、アメリカ大統領選挙当日の5日(現地時間)、ホワイトハウスの執務室を背景に、彼自身が洗面台を持つ合成画像を投稿した。そして、「Let that sink in(洗面台を入れてみよう)」と記した。ここでの「sink in」には「何かを実感させる」という慣用的意味が含まれている。
この画像は、昨年のツイッター買収時にマスク氏が実際に本社に洗面台を持ち込んだ出来事を想起させるもので、トランプ前大統領がホワイトハウスに再び戻る未来を予測したものとみられる。
アメリカ選挙管理委員会の報告によれば、選挙期間中のマスク氏がトランプ陣営に寄付した額は最低でも1億3200万ドル(約200億円)に達する。さらに保守派の有権者に投票を促すため、毎日100万ドル(約1億5000万円)の賞金をかけたイベントを実施するなど、積極的に選挙運動に関与していた。
トランプ氏が当選したことで、マスク氏が手掛ける事業が一層加速すると見られている。マスク氏は全国規模での自動運転事業の展開を視野に入れ、不要な規制を撤廃するための「政府効率性委員会」の設立を求めてきたが、トランプ前大統領は当選した場合、この委員会を設立し、委員長にマスク氏を任命することを約束している。
大統領選翌日に行われた勝利宣言の演説で、トランプ前大統領はマスク氏に特別な称賛を送り、「新たなスター」「最高の天才」と評価した。「彼は個性的で特別な存在で、類い稀な天才だ」と述べたうえで、「天才を守ることが必要であり、天才はそう多くはいない」とも強調した。
選挙当日、テスラの株価は前日比3.54%上昇し、251.44ドルで取引を終えた後、時間外取引でも13%以上の急騰を見せた。