尹錫悦大統領夫妻と来韓中のポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領夫妻は、国賓晩餐会の場で、両国間の防衛産業および安全保障協力について議論が交わした。
尹大統領は「韓国の兵器がポーランドの領土や領空を守り、、今月初めに購入契約を締結したポーランドのドローンが韓国の領土を守ることになる」と強調した。それに対し、ドゥダ大統領は「韓国はかつて発展の象徴として“東洋の虎”と称されたが、今や韓国製の武器がポーランドの安全保障に貢献している」と応じた。
尹大統領が就任した後、2022年には両国の間で史上最大規模となる442億ドル(約6,700億円)に及ぶ武器システムの輸出契約が結ばれ、韓国製の戦車や自走砲、ミサイルが輸出されている。
晩餐会のスピーチで尹大統領は、「韓国とポーランドは国家安全保障の重要性を誰よりも深く理解している」と述べ、さらに「両国は歴史的な困難を克服し、短期間で経済成長と民主化を成し遂げた」と共通の背景を強調した。
そして「ドゥダ大統領の外祖父をはじめとするポーランドの愛国者たちが守り抜いたポーランドは、今や世界有数の強国となり、ウクライナ戦争などの世界的な危機においても主導的役割を果たしている」と評価した。
ドゥダ大統領は、「ポーランド軍は韓国製の兵器に非常に満足しており、両国の防衛産業協力を通じてポーランドが第三国へ武器を輸出できるという希望を持つようになった」と述べた。
そして、「韓国はポーランドにとって発展の模範であり、韓国との協力はポーランドに多大な恩恵をもたらすだろう。両国は似たような発展の道を歩んできたため、今後も協力の余地は大きい」とも強調した。
晩餐会では、韓国の伝統音楽とポーランドのクラシック音楽が融合した特別公演が行われた。
パンソリ( 韓国の伝統的民俗芸能)のシン・ヨンヒ名人が国家無形文化財である『春香歌』の中の『愛の歌』を披露し、柳太平洋は『四節歌』を熱唱し、二人で一緒に『南道民謡』を歌った。
また、作曲家でピアニストのユン・ヨンジュンがポーランドの偉大な音楽家ショパンの『ノクターン第20番』を演奏し、バリトン歌手のイ・ウングァンがショパンの『別れの歌』を歌った後、全員で韓国の伝統民謡『珍島アリラン』でフィナーレを飾った。
ドゥダ大統領夫妻は「ショパンの音楽も素晴らしいが、韓国の伝統音楽に大変魅了された」と述べた。
一方、金建希夫人とアガタ・コルンハウゼル-ドゥダ夫人は、今回の訪韓中に両国のファーストレディとして景福宮を訪問し、韓国の文化遺産を体験しながら親睦を深めた。