ドナルド・トランプ前米大統領が2日(現地時間)自身の性行為に対する口止め料に関する有罪判決も廃棄すべきだと裁判所に要求した。
前日、米最高裁判所が大統領在任中の「公的業務」に関する広範な免責特権を認める判決を下したことにより、意気揚々となった。
トランプ前大統領は、マンハッタン刑事裁判所の判事に訴状自体を却下すべきだと要求し始めた。以前トランプ前大統領は、昨年5月に陪審員団から34件の重罪容疑について有罪判決を受けている。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などの外国メディアによると、トランプ弁護団は、当時の裁判が大統領の免責特権を侵害したものだと主張した。トランプ陣営は、検察がトランプの大統領在任中のソーシャルメディアの投稿や、ホワイトハウスの事務室会議に関する証人の証言を証拠として提出したとして、これ自体が免責特権の侵害だと主張した。
弁護団は、これらの証拠は最高裁判所の1日の判例に違反していると強調した。彼らは、2日に公開したフアン・マーチャン担当判事に送った手紙で、「このような公的行為の証拠は、陪審員団に絶対に提出されてはならないものだった」と主張した。
当初11日に予定されていたトランプの判決公判は、弁護団の異議申し立てと最高裁判所の判決の影響で延期される可能性が高まった。
マンハッタン地方検察も、トランプ陣営の主張には妥当性がないと反論したが、判決公判を延期することには反対しないと明らかにした。一方、トランプは先月27日の夜、ジョー・バイデン大統領とのテレビ討論をきっかけに、接戦の大統領選挙を終えて確固たる勝機をつかんだ。
バイデン大統領がトランプの攻撃をきちんと防げずに引きずられ、口が悪く、体もきちんと支えられないような様子を見せたため、トランプが討論で完勝したとの評価が支配的だ。
トランプは、1日の最高裁判所の判決により、司法リスクからも解放された。最高裁判所は、保守派の最高裁判所判事6人の意見により、大統領の在任中の免責特権が退任後も包括的に適用されると決定した。