
韓国の芸能事務所「HYBE」所属のガールズグループ「ILLIT」がガールズグループ「NewJeans」の振り付けを盗作したという疑惑を提起したYouTubeクリエイターに対し、HYBE側に1,500万ウォン(約160万6,000円)を賠償するよう裁判所が判決した。
今月7日、海外メディアであるヘラルド経済の報道によると、今年2月にソウル西部地方裁判所・民事9単独のチェ・ウンジュ裁判官は、HYBEなどがYouTubeクリエイターAを相手に起こした損害賠償請求訴訟でHYBE側の勝訴判決を下した。
裁判所は「Aが真偽を正しく把握しないまま、動画を投稿した」とし、AがHYBE側の名誉を毀損した責任を認めた。
動画は2024年4月、HYBEとミン・ヒジン元ADOR代表の経営権争いが繰り広げられていた時期に公開された。裁判所が認めた事実関係によると、Aはこの時から6ヶ月間にわたり合計31回、HYBEを批判する内容の動画を投稿したという。
Aは動画を通じて、「ILLITがNewJeansの振り付けを盗作した」と主張した。ILLITとNewJeansはHYBE傘下のレーベルに所属するアーティストだ。ILLITは「BELIFTLAB」、NewJeansは「ADOR」所属だ。
Aは記者会見で発言するミン元代表の姿、ILLITとNewJeansの振り付けを比較する動画と共に「盗作の証拠が入手された」、「盗作資料」という字幕を掲出こともあった。
この他にも「ILLITのマネージャーがNewJeansのハニを無視するよう促した」、「HYBEがNewJeansのハニを孤立させた」などの内容を含む動画も公開されたことが調査で明らかになった。そしてILLITのステージを否定的に評価する動画を公開したことも伝えられた。
これに対しHYBE側は2024年12月、Aを相手に損害賠償訴訟を提起し、総額3億ウォン(約3,212万3,000円)を請求した。
裁判過程でHYBE側は「AがHYBEの名誉を毀損した」とし、「ILLITがNewJeansを盗作したり、NewJeansを孤立させたという虚偽の事実を記載した」と主張した。
そして「HYBEがILLITのメンバーに年齢に合わないセクシーなコンセプトの振り付けを強要したかのように描写するなど虚偽の事実を記載した」と強調した。
これに対しA側は「単にアイドル産業全般に関する意見を述べたものであり、虚偽の事実を記載したとは言えない」とし、「自分は個人YouTubeクリエイターに過ぎないがHYBE側は大企業なので、この動画によってHYBEの社会的な名声及び評価が侵害されたとは言えない」と反論した。
1審裁判所はAが虚偽の動画を投稿してHYBEの名誉を毀損したと判断した。
裁判所は「ILLIT盗作疑惑動画」に関して「Aが提出した記事を見ると盗作論争による疑念があるという内容が確認されるだけだ」とし、「ILLITがNewJeansの振り付けを盗作したという事情を認めるに足る資料がないにもかかわらず、Aは真偽を正しく把握しない状態で動画を制作した」と述べた。
さらに昨年10月、NewJeansとADORの専属契約が有効であると認めた判決を引用し、「判決文には『提出された証拠を総合するとNewJeansのメンバーであるハニがILLITのマネージャーに「無視しろ」という言葉を聞いたという事実を認めるには不足しており、これを認める証拠がない』という内容が記載されている」と説明した。
そして裁判所は、ILLITの実力を軽視する動画に関しては「HYBEとILLITを中傷する内容である」とし、「動画の再生回数は少なくとも10万、多くて800万回に達し、HYBE側の名誉を毀損したり、業務を妨害する行為をしたことは間違いない」と判断した。
ただし裁判所は「動画の内容、投稿回数と繰り返し、芸能マネジメント産業におけるHYBEの地位、動画の再生回数などを考慮して損害賠償額を決定した」とし、賠償額をHYBE側が請求した3億ウォンではなく1,500万ウォンのみ認めた。
1審判決について両者とも控訴しなかったため、現在確定した。