
ハリウッドの有名俳優ブラッド・ピットを装った詐欺グループにより被害に遭った女性がまた現れた。
今月1日、海外メディア「デイリー・メール」、「ザ・サン」などの報道によると、スイス出身の女性パトリシア(仮名)は2024年5月、ピットのマネージャーを名乗る詐称犯AからSNSでメッセージを受けた。
Aは「ピットと直接連絡を取りたいか」などと言ってパトリシアのファン心を刺激し、その後、Aはパトリシアに甘い言葉を投げかけながらお金をだまし取った。
Aはパトリシアのことを「永遠に君は僕の全てだ」と呼びながらも、恋人関係を秘密にしてほしいと頼んだという。そして「愛している」、「一生一緒にいよう」というメッセージと花を送ることもあったとされる。パトリシアは自分が有名俳優の恋人になったと固く信じていた。
Aは関係が続くと、「腎臓がんの治療費が必要だ」とか、「会うためにお金を送金しろ」といった理由で金銭を要求し始めた。
最初は断っていたパトリシアだが、ピットが自分を愛していると信じて何度も送金した。彼女はピットに会うためにアメリカのロサンゼルス行きの航空券を取り、ホテルで3週間も一人で待っていたこともあった。
その後、ピットのマネージャーを名乗る人物が、同意なしにピットに接近しようとしたとして罰金を要求し、パトリシアはこのお金も送った。
しかし、ピットに会えずに帰国する途中、ピットを装った他の人からお金をだまし取られたフランス人女性の話を知り、警察に通報した。
パトリシアは「合計10万フラン(約1,940万6,431円)のお金を詐称犯に送金した」とし、「感情的な被害が非常に大きい。存在しない関係で1年間生きていたことに対する言葉では表現できない恥ずかしさがある」と訴えた。
フランス出身のインテリアデザイナー、アン・ドゥネシャテル(53歳)もInstagramを通じてピットの詐称犯を知り、夫と離婚したと伝えられている。彼女は2025年10月に被害の事実を本に出版した。
アンは2023年、ピットの母親だと主張する女性から「うちの息子にはあなたのような女性が必要だ」というメッセージを受けた。詐称犯は口座凍結や腎臓がんの治療などを理由にカネを要求し、アンは数カ月にわたり全財産である83万ユーロ(約1億5,033万4,807円)を送金した。